褐色脂肪活性化ダイエット
熱を産生する褐色脂肪細胞を活性化することで、エネルギーをより多く作り出せる痩せ体質になれます。
ダイエットしたかったら脂肪全体の1%程度しかない褐色脂肪細胞を活性化させることが大事。
褐色脂肪細胞を活性化するためには、身体の外側からの刺激と、食事による内側からの対策があります。
褐色脂肪と白色脂肪
脂肪には褐色脂肪と白色脂肪があります。
白色脂肪は、肥満の元凶ともなりうる細胞で、内臓脂肪や皮下脂肪など、普通、脂肪細胞というときは、白色脂肪細胞を意味します。
褐色脂肪細胞は、燃やし、発熱する働きをもった細胞です。
脂肪燃焼、熱産生に関わるUCP-1(非共役型蛋白)を含んだミトコンドリアが多量に含まれているからです。
食べたものがエネルギーになる時には、通常クエン酸回路と呼ばれるシステムに組み込まれるのですが、UCP(非共役型蛋白)を通ってしまうと、使われる前に熱となって失われます。
エネルギーのムダ使いのようなものですが、痩せたい人には好都合なことです。
でも褐色脂肪は、脂肪全体の1%程度しかなく、
背中の上のほう、背骨付近と肩や首の下あたりにだけ存在しています。
←ピンク色部分が褐色脂肪細胞
また、褐色脂肪は、赤ちゃん時にはたくさんありますが、年齢と共に減少し、肥満度が高い人ほど活性化しにくくなります。
しかし、褐色脂肪は、活性化することで増やせることが、研究によりわかってきました。
適当な交感神経刺激が続くと、白色脂肪が褐色化していき、UCP-1が出てきます。
そして、エネルギー消費が増えるのです。
では、具体的に、褐色脂肪細胞を活性化するためにはどうすればいいでしょうか?
身体の外からの刺激で褐色脂肪を活性化して増やす
褐色脂肪は、外からカラダが冷やされると、体温を保とうとして活性化します。
この働きを利用して活性化しましょう。
褐色脂肪を活性化するには、冷やすのが一番。
身体をあたためようとして交感神経が働き、褐色脂肪細胞が活性化します。
褐色脂肪の活性化により、皮下脂肪などの白色脂肪が燃えるのです。
さらに、冷やすことで副腎からノルアドレナリン(ストレス応答性ホルモン)が分泌されると、白色脂肪内にも熱を産生するUCP1が作られて熱産生できるようになります。
効率よく活性化するためには、手や足を冷やすのが簡単。
5分ほどで褐色脂肪が活性化します。
冷たい水で手を冷したり、お風呂上りに足先に冷たい水をかけたりするのが簡単です。
また、水を入れたペットボトルを冷凍庫で凍らせておき、朝起きたら褐色脂肪のある肩下から首の下あたりに10~20秒くらい当てると1日脂肪が燃えやすい状態に活性化します。(心臓の弱い人はやらないでくださいね)
首が冷えすぎてイヤな人は手に持つだけでも効果あります。
身体(特に背中の上のほう)があったまってくるのがわかるはずです。
(※凍らせず16度程度が効果があるという説もあります。)
もちろん全身を涼しくするのも効果的ですから、プールで水中歩行するとか、冬こそ外へ出てウォーキングすると、運動をしながら褐色脂肪細胞を活性化できます。
身体の内側からの刺激で褐色脂肪を増やす
褐色脂肪細胞を内側から活性化するには食事がポイント。
まず、おいしいものをゆっくりと味わって食べると脂肪を燃焼しやすくなります。
これは、味覚と「よく噛む」効果からくるものです。
味わうことなく早食いするのはよくありません。
褐色脂肪活性化のためによい食材は、唐辛子。
すっかりお馴染みになった、唐辛子の辛み成分、カプサイシンが自律神経に働きかけて褐色脂肪細胞を活性化します。
冷たい食べ物より、温かい食べ物の方がいいので、韓国料理やタイ料理などをハフハフしつつ、汗をかきながら食べるのがとってもおすすめ。
生姜など、身体を温めるスパイスが活性の決め手です。
また、たんぱく質は糖質よりも食べた時の熱産生が多いので、食事でたんぱく質をしっかり食べることも有効です。
食事をしているときに身体が温かくなったり、汗が出たりするのが、まさに褐色脂肪細胞の働きなんです。
また白色脂肪を効率よく燃やすために、交感神経を活性化するかんきつ類の香りを組み合わせると効果的です。
グレープフルーツの香りは脂肪燃焼効果があるということが科学的に証明されています。