コレステロール値は高いほうが死亡率が低い?
4月17日フジテレビの情報番組で、高コレステロールのほうが死亡率が低いという東京新聞の記事を紹介していました。
記事によれば、遺伝性の疾患を持つ人は別として、総コレステロール値は高いほうが死亡率が低いという、ある意味これまでの常識を覆すような衝撃的な内容でした。
高コレステロールの人は、単に栄養状態が良いだけで、死亡率が低いだけではなく、ガンや感染症にもかかりにくいのだとか。
むしろ低すぎる人のほうが問題で、160mg/dl未満だと、男性で1.6倍、女性で1.4倍死亡率があがるというデータが出ていました。延べ17万人ものケースから分析されたデータだそうです。
疫学研究者の間では、高コレステロールが病気ではないというのが常識で、欧米では、特に女性にはコレステロールを低下させる薬は処方しないそうです。
こんな世界の常識の中、日本では海外に比べてコレステロール低下剤を使うことがとても多く、売上はなんと3千億円にものぼるそうです。これは、国内でコレステロール低下剤で儲けている製薬会社が、基準値を定める学会などに多額の寄付をしていることが原因であろうと記事は問題提起をしていました。
薬害エイズの問題などから考えても、いかにもありそうで恐ろしい話ですね。
この記事は、どちらかとえば、この製薬会社と学会との関係についての問題提起がしたくて書かれているものと感じました。
2008年スタートの特定健診では、総コレステロール値は意味がないとしてメタボの診断基準にはなっていないんです。あくまでも悪玉コレステロール値だけに注目しています。
専門家ではないので、あくまでも個人の見解ですが、総コレステロール量は多くても構わないが、質の問題で、善玉と悪玉のバランスが崩れていたらよくないのだろうと考えます。
最近注目されているメタボリックシンドロームですが、これも総脂肪量が多くても、それが皮下脂肪だったらそれほどの問題はないけれど、内臓脂肪による肥満の場合は心血管系の病気にかかる恐れがあり、問題があるという認識です。
だから、内臓脂肪が多くてコレステロール値も高いという人は悪玉脂肪と悪玉コレステロールをたっぷり持っているかもしれないですよね。
いろいろ考えてみると、今回の新聞記事を読んで、もうダイエットしなくてもいいやと安心しちゃうのはまだ早いかも、と思いました。