サルコペニア肥満とは?
サルコペニア肥満は、8月11日の世界一受けたい授業で筑波大学大学院教授の久野譜也先生によって取り上げられていた危険な肥満の状態です。
(老化による)筋肉量の減少のことをサルコペニアと呼び、これと肥満が両方重なった状態がサルコペニア肥満です。
筋肉量は20代でピークを迎え、その後1年に1%ずつ減少するのだとか。
特に50代からは筋肉量が減るので注意が必要です。
とはいえ最近は昔に比較して若者でも筋肉量が減っているので中年以上でなくとも安心できません。
ちなみに、筋肉率(%)の年齢別平均値は以下のとおり
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | |
男性 | 33.7 | 31.8 | 30.7 | 29.7 | 28.7 | 27.5 |
女性 | 27.6 | 26.0 | 25.2 | 24.0 | 23.0 | 22.1 |
(筋肉率は、体組成計で測ることができます。家庭用のものも市販されています。)
健康リスクの高いサルコペニア肥満
同じ肥満者でも、筋肉量がより少ないサルコペニア肥満のほうが、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病のリスクが高まります。
たとえば糖尿病は、肥満だと平常の人より男性で18倍、女性で4~5倍かかりやすくなると言われています。これがサルコペニア肥満だとさらに危険度はアップするということになりますから、ちょっと怖いですね。
筋肉量が少ないとロコモ(ロコモティブシンドローム)といって、運動器の障害により要介護になるリスクが高い状態になりやすいとも言われています。
ちょっとした転倒などをきっかけに寝たきりになりやすいのです。
サルコペニア肥満の場合、体重も重いですから、ロコモのリスクもさらに高い。
太った時には、メタボリック症候群を気にするだけではなく、筋肉量にも着目し、サルコペニア肥満にならないようにしたいものです。