グルコース・スパイクは食後高血糖のなかでも危険度が高い
血糖値を急激に上昇させるグルコース・スパイクについて説明します。
食事で糖質を摂ると誰でも血糖値が上がります。
健康な人の場合は、血糖値が上昇すると、すい臓からインスリンが適切な速度・量で分泌され、その働きによって血糖値は低下し、食後約2時間後には空腹時の値に戻ります。
食後高血糖は危険
糖尿病や糖尿病予備軍の人の場合は、食事から2時間経っても健康な人と同様には血糖値が下がらず、高血糖の状態が続いてしまいます。原因はインスリンの分泌が少ないなど。
これが食後高血糖で、さまざまな病気を引き起こしたり進行させる恐れが大きいことが分かっています。
食後高血糖が原因になりうる病気など
・動脈硬化の進展につながる
・活性酸素の働きを助長し血管の炎症を進行させる
・がんの発症リスクを高める
・心筋梗塞の発症リスクを高める
・認知症になりやすくする
さらに危険なのがグルコース・スパイク
食後の血糖値と空腹時の血糖値の差が非常に大きいことをグルコース・スパイクと呼び、その差が大きくなるほど、特に血管の内側の壁を傷つけてしまいます。
動物実験では、ずっと高血糖の状態を保ったラットよりも、急激に血糖値を上昇させたラットのほうが大血管の障害が大きかったそうです。
単に食後に高血糖になることよりも、空腹時との差が大きいことのほうがより危険度が高いということです。
グルコース・スパイクを防ぐために
血糖値は糖質で上昇します。
ご飯をたっぷり食べて食後にものすごく眠くなったりする場合は糖質の摂り過ぎの恐れがあります。
グルコース・スパイクの状態になっている恐れもあり、食後ひどく眠くなった経験のある人は、その時リアルタイムに血管が傷つけられていたかもしれません。
思い当たる人は特に糖質の摂り方には注意すべきです。
最近ダイエット的食べ方の常識にもなってきている「食物繊維を含む野菜などから食べ始める」ことは、血糖値を急激にあげないための対策になります。
糖質は甘いものだけでなく、主食(飯、麺類、パン等)に多く含まれています。